キムチに含まれる7つの栄養とは?毎日食べるメリットと気をつけるべきポイント

キムチは白菜やきゅうりなどの野菜でつくられる韓国の代表的な食べものです。食物繊維が豊富で脂質が少なくヘルシーなため、毎日の食事に取り入れやすいのが人気の理由と考えられます。

特に発酵キムチには乳酸菌やカプサイシンが豊富に含まれているため、継続的に食べることで腸内環境の改善や血行促進効果が期待できます。

今回は、キムチに期待できる栄養、キムチの栄養を効率よく摂るためのポイントについて解説します。

 

 

キムチは栄養たっぷりでヘルシーなのが魅力

 

キムチは、食べやすいだけでなく栄養が豊富に含まれているため、ごはんのお供におすすめの1品です。

キムチ100gには、主に以下の栄養素が含まれています。

  • エネルギー 27kcal
  • たんぱく質 2.3g
  • 脂質 0.1g
  • 炭水化物 5.4g
  • 食物繊維 2.2g
  • カリウム 290㎎
  • ビタミンB1 0.04g
  • ビタミンB2 0.06g
  • ビタミンC 15㎎


キムチの種類によって含まれる栄養素の種類や量は異なりますが、野菜を使ったキムチは、カロリ―や脂質が少ないのが特徴です。また、野菜由来の食物繊維が豊富に含まれています。

キムチは、韓国では毎食後に必ず食べるといわれているほど親しまれており、日本でも年々人気が高まっている食品の1つです。

キムチに期待できる7つの栄養素や成分と効果

 

キムチは、野菜と香辛料で発酵させてつくるため、腸内環境を整えたり血行を促進させたりなどさまざまな栄養効果が期待できます。

ここでは、キムチに含まれる代表的な7つの栄養素や成分と効果について、とくに押さえておきたい順で詳しく解説します。

  • ①:腸内環境を整える「乳酸菌」
  • ②:腸を刺激し便通を促す「食物繊維」
  • ③:血行を促進する「カプサイシン」
  • ④:摂りすぎた塩分を調整する「カリウム」
  • ⑤:美肌づくりの手助けをする「ビタミンC」
  • ⑥:疲労回復をサポートする「ビタミンB1」
  • ⑦:動脈硬化や老化の予防効果が期待できる「ビタミンB2」

 

 

①: 腸内環境を整える「乳酸菌」

乳酸菌は、腸内環境を良好に保つために欠かせません。

乳酸菌には、腸の悪玉菌の増殖を抑えるはたらきが期待できます。

また、キムチの乳酸菌は植物由来の乳酸菌です。植物性乳酸菌は動物性乳酸菌に比べて胃酸に強いため、生きたまま腸まで届きやすい性質を持ちます。

そのため、キムチに含まれる乳酸菌は、腸内の環境を良好に維持し整える効果が期待できます。

 

②: 腸を刺激し便通を促す「食物繊維」

食物繊維は、腸のはたらきに関与する栄養素です。

キムチに含まれる不溶性食物繊維は、体内の水分を吸収し便のカサを増やすはたらきに関与します。腸の動きを活発にするため腸に刺激を与えるのが特徴です。

また、食物繊維は体内の有害物質を体外へ出すはたらきもあるといわれています。

さらに、食物繊維には繊維が豊富に含まれており、自然と噛む動作が増えます。そのため、食べすぎ防止の効果なども期待できるでしょう。

 

③: 血行を促進する「カプサイシン」

カプサイシンはキムチの香辛料に含まれる成分です。

カプサイシンには、アドレナリンの分泌を促進させるはたらきがあります。アドレナリンの分泌はエネルギー代謝を促し、脂肪を効率よく燃焼させる効果が期待できます。

また、エネルギー代謝が促進すると、体温が上昇して血行が促進され発汗作用が見られるでしょう。発汗は、体内の老廃物の排出を促し、新陳代謝を高めます。

 

④: 摂りすぎた塩分を調整する「カリウム」

カリウムは、体内の過剰なナトリウムを体外へ排出するはたらきをサポートしてくれる栄養素です。カリウムのはたらきで、むくみの解消や高血圧の予防効果が期待できます。

また、カリウムは筋肉の収縮にも関与するため、からだを正常に動かすための大切な栄養素といえるでしょう。

 

⑤: 美肌づくりの手助けをする「ビタミンC」

ビタミンCは、皮膚のメラニン色素の生成を抑制するはたらきに関わっています。そのため、美肌を目指したい方は、ビタミンCの積極的な補給が大切です。

しかし、ビタミンCは、体内で生成できない栄養素のため、食品からの摂取が欠かせません。

また、ビタミンCは血管の結合組織や骨の形成にも関与しています。からだの成長をサポートする栄養素といえるでしょう。

 

⑥: 疲労回復をサポートする「ビタミンB1」

ビタミンB1は、疲労を回復するのに欠かせない栄養素の1つです。

からだが糖質を使ってエネルギーをつくる際は、ビタミンB1が関与します。疲れが溜まったからだにビタミンB1を補給すると、エネルギーを効率よく産生できるため早い疲労回復が期待できます。

からだの疲れを感じたら積極的に摂取したい栄養素といえるでしょう。

 

⑦: 動脈硬化や老化の予防効果が期待できる「ビタミンB2」

ビタミンB2は、老化を防ぐのに大切な栄養素です。

脂質を代謝させる際に生じる過酸化脂質は、動脈硬化や老化に関与する物質といわれています。ビタミンB2には、過酸化脂質を除去するはたらきがあります。

また、ビタミンB2は、脂質の代謝でエネルギーを産生する際に使われるビタミンです。「発育のビタミン」とも呼ばれており、肌や髪の健康維持や粘膜保護効果が期待できます。

 

キムチの栄養効果を期待するなら毎日食べるのがおすすめ

 

乳酸菌やビタミンCなどさまざまな栄養が豊富に含まれるキムチですが、栄養素による効果はキムチを食べてすぐに得られるわけではありません。

キムチの栄養による腸内環境の改善や疲労回復の効果などを期待するのであれば、キムチを継続的に食べるのがおすすめです。目安として3か月ほど食べ続けるのがよいといわれています。

ちなみに、キムチは毎日食べても問題はありません。実際に、韓国ではキムチを毎日食べる家庭が多いといわれています。

また、ほかの食材と組み合わせて食べるのもおすすめです。たとえば、キムチに納豆を組み合わせると、納豆菌がキムチの乳酸菌の増殖をサポートしてくれるでしょう。

おすすめの組み合わせについては、以下の記事で詳しく解説しています。
キムチは世界五大健康食品?驚きの効果や栄養価を解説

 

 

キムチを毎日食べることで得られる3つのメリット

 

キムチを継続的に食べると、腸内環境の改善による便秘の解消や免疫力の向上につながるでしょう。ここでは、キムチを継続的に食べることで得られる3つのメリットを紹介します。

  • ①:腸内環境が整い便秘や肌荒れが解消できる
  • ②:免疫力が向上し健康な生活の持続につながる
  • ③:からだの燃焼やむくみ改善によるダイエット効果が期待できる

 

 

①:腸内環境が整い便秘や肌荒れが解消できる

乳酸菌が悪玉菌の増殖を抑えて腸内環境を良好に保ち、食物繊維による便通改善によって、便秘になりにくいからだへと近づきます。

腸内環境を整えるには、乳酸菌だけでなく乳酸菌のエサとなる食物繊維が欠かせません。

キムチには乳酸菌と食物繊維が豊富に含まれています。キムチの継続的な摂取は、腸内環境が整うことによる便秘や肌荒れの解消効果が期待できるでしょう。

 

②:免疫力が向上し健康な生活の持続につながる

免疫細胞の約7割は、腸に存在するといわれています。乳酸菌が増えると腸内環境が整えられて善玉菌が増殖し、免疫力の向上につながるでしょう。

キムチの継続摂取による乳酸菌の増加で免疫力が高まれば、風邪を引き起こしにくいからだづくりにつながり毎日を健康に過ごせます。

 

③:からだの燃焼やむくみ改善によるダイエット効果が期待できる

カプサイシンの燃焼効果によって発汗作用が高まります。また、カリウムは摂りすぎたナトリウムを体外へ排出する効果が期待できるのが特徴です。

カプサイシンとカリウムを多く含むキムチを継続的に食べると、代謝のよいからだづくりやむくみ解消の効果が期待でき、よりダイエットの結果が出やすい体質づくりができるでしょう。

 

キムチの栄養効果を期待する際に気をつけるべきポイント

 

乳酸菌やビタミンB1などの栄養が豊富に含まれたキムチは、調理方法や食べ方に気をつければより栄養効果が期待できます。ポイントを押さえておけば効率よく栄養が補給でき、健康的な生活につなげられるでしょう。

ここでは、キムチの栄養効果を期待する際に気をつけるべきポイントを紹介します。

  • キムチは加熱をしすぎない
  • 1日「50g」を目安に食べる

 

 

キムチは加熱をしすぎない

キムチに含まれる乳酸菌は熱に弱い性質を持ち、60℃以上の環境では死滅するといわれています。

そのため、キムチの乳酸菌の栄養効果を期待するのであれば、加熱せずにそのまま食べるのがおすすめです。豚肉と炒めたり鍋に活用したりする際はキムチを最後に入れるなどし、キムチに火がとおりすぎないよう工夫しましょう。

 

1日「50g」を目安に食べる

キムチを食べる際は1日50g、約小皿1杯分の量を目安にしましょう。

キムチには塩分が多く含まれており、平均的な数値で考えるとキムチ100gに含まれる塩分は2.9gです。塩分の1日の摂取目標量は、男性で7.0g未満、女性で6.5g未満と考えられています。

塩分はキムチだけでなくおかずや汁物などにも含まれているため、キムチを食べ過ぎると1日の目標量を超えるおそれがあります。塩分の摂りすぎは高血圧につながるため注意しましょう。

また、キムチに含まれるカプサイシンを過剰に摂取すると、胃が荒れる人もいるかもしれません。

適度なカプサイシンの摂取は問題ありませんが、カプサイシンを大量に摂取すると感覚神経が機能不全を起こし、胃粘膜の保護作用がなくなるといわれています。

そして、キムチに多く含まれるビタミンB1やB2、ビタミンCなどの水溶性ビタミンは、体内に一定量しか蓄えることができません。過剰に摂取した分は体外に排出されてしまいます。

キムチは適量を習慣的に摂取することで栄養効果が期待できるため、毎日少しずつ食べましょう

 

栄養豊富なキムチを習慣的に食べてからだの内側から健康になろう

キムチには乳酸菌やビタミンCなどの栄養が豊富に含まれています。継続的な摂取はよりからだの働きをサポートしてくれるため、キムチの栄養効果を期待するのであれば3か月以上食べ続けるのがよいでしょう。

また、キムチは熱に弱いため加熱せずに食べるなど食べ方を工夫するのも大切なポイントです。

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